• Ahmed Zaki

照明制御プロトコル「DALI」を自宅に使用することの長所と短所

DALIは、KNXと連携できる照明制御プロトコルとしてよく知られています。 この記事では、DALIを住宅の照明制御に使用すべきかどうか?また、DALIとメリットとデメリットについてまとめました。
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目次

 

DALIバスは、最大64個のアドレス指定可能なDALIバラストのラインで構成されています。これらは照明器具に接続されており、それぞれに100Vとバス信号線が装備されており、ほとんどの場合、最大300mの蛇行するデイジーチェーン方式で接続されています。照明器具が64個を超える場合は、KNXをバックボーンとして使用して複数のラインを接続できます。DALIバス信号を維持しないように、センサーやその他のモジュールをKNXバスに接続することをお勧めします。DALIバラストは、個別に、またはKNX-DALIゲートウェイによってグループでアドレス指定できます。たとえば、リビングエリアのダウンライトをまとめてグループとして一緒に操作できます。

 

長年にわたり、DALIは、その設定の柔軟性と設置の容易さからオフィス、商業施設などに適したソリューションでしたが、DALI対応の照明器具は比較的高コストで入手しにくいため、住宅では使用されていませんでした。しかし、最近になってDALI対応の照明器具とバラストメーカーが増えたことから全体的にコストが下がり、住宅用として検討する価値がでてきました。従来、自宅で使用する調光方式といえば位相調光がメインでしたが、この位相調光をDALIに変えることについてメリット・デメリットを考察する必要があります。

 

DALIの配線は、位相調光に比べて圧倒的に簡単です。DALIでは照明器具の回路から分電盤までの複雑な回路を必要としません。また、1つのDALIバス機器を用意すれば最大64個の照明器具を制御できるため、必要な分電盤のスペースも小さく済みます。これに対して位相調光の場合、制御したい照明の数と機器が比例して増えていき、制御盤も壁内の配線も高密度になります。

DALIの調光精度と設定の柔軟性も大きな利点です。DALIはLED照明に非常に滑らかな調光曲線を提供し、照明器具によっては0.1%までの照度制御が可能です。一度取り付けられたら回路を再配線することなく、照明のアドレスを変更したり、ソフトウェアで再グループ化したりもできます。また、建物の建築終了後に追加の照明が必要になった場合は、分電盤の調光アクチュエータに対して追加に100ボルトのケーブルを通線するのではなく、DALIバスに追加して、100ボルトを供給することができます。

DALIと照明デザインが進化して、調色照明器具の利点が組み込まれると、すでに配置されている配線を変更することなく、制御を適応させることができます。

 

従来の位相調光と比較したDALIの主な欠点は、コスト方程式のバランスが取れていないことです。妥当な数の回路が検討されていて、分電盤のコストが低い場合でも、DALI器具、バラストのコストはどうしても高くなります。検討している回路と照明器具の数によっては、DALIの導入コストは従来の位相調光に比べて50〜100%増加することも有り得ます。

DALIの設定が思うほど簡単ではありません。DALIグループのアドレス指定と構成(バラストへのアドレス指定)の追加は一切簡単な作業ではありません。 これらには、追加の構成と試運転時間がかかります。同様に、ネットワークやモジュール接続の障害検出の課題を過小評価しないでください。バラストはソフトウェアで制御されているため、DALIのテストと障害検出はそれほど簡単ではなく、現場のエンジニアによるテストとデバッグが困難です。

また、忘れてはいけないポイントは、DALI製品はIEC62386に準拠して設計されていますが、KNXとは異なり、適合性がテストされていないため、すべての製品が一緒に動作する保証はありません。ほとんどの場合、問題ありませんが、一度でも相性が合わなければ修正するのに費用が結構かかります。様々なメーカーのDALI対応機器が一緒に問題なく動作するかどうかは、前もって検証しておくことが必要です。

最後に、DALIでは「フィードバック」がないプロトコルであるため、電報は受信されたものとして認識されません。つまり、照明オンのテレグラムがバラストに送信され、別のテレグラムと衝突した場合、照明が実際にオンになるフェイルセーフがないことを意味しますが、KNXの場合はその逆です。

 

インテグレーターは、DALIがプロジェクトに適切なソリューションであるかどうかをケースバイケースで決定する必要がありますが、位相、DALI、1-10V、DMXなどの照明制御の全オプションからその案件に最適なものを選定することが求められます。そもそもの照明プランで使用が規定されている照明器具がDALI対応していない場合もありますし、照明プラン内容も合わせて考える必要もあります。また、ボタンやモーションセンサーなどがデータトラフィックと機能の理由でのKNX側にインストールしたほうが最適であることも考慮してください。DALI非対応の照明は、直接KNX-DMX、KNX-1-10V、またはKNX-LEDモジュールを使用してKNXで制御するというオプションもあります。

 

今回の記事では、住宅でも使用されるようになった調光方式「DALI」について取り上げました。

ここ最近、多くの住宅設備がDALIの柔軟性と優れた調光精度の恩恵を受けており、更に配線も複雑でないということでDALIに大きな注目が集まっています。

ですが、やはり使用するケースによってメリットとデメリットを検討してから採用する必要があります。

最後にDALIに関するお問い合わせはSUMAMOのメールまでお問い合わせください。 info@sumamo.co.jp